2024年4月20日、「4月1日生まれがなぜ早生まれなのか」についてのニュースが話題になりました。
なぜ3月31日ではなく、4月1日までが早生まれなのか気になりますよね?
この記事では、4月1日生まれはなぜ早生まれ?3つの法律が関係していた!と題してお伝えしていきます。
4月1日生まれは「早生まれ」!
皆さんは早生まれがいつからいつまでなのかご存じでしょうか?
早生まれの区切り
実は4月1日生まれまでが「早生まれ」としてあつかわれます。
早生まれとは1月1日~4月1日のことです。
「早生まれ」ときくとなんとなく「早く生まれた子」をイメージしてしまい「遅いのに早い?」とよくわからなくなってしまう経験はきっと私だけではないはず。
「早生まれ」は「学年のなかでは遅く生まれた子」なのですが、干支や何年生まれかで考えると「その年の早く生まれ子」になります。
学年の区切り
さらに混乱するのが「学年の区切り」と「早生まれの区切り」の違いです。
早生まれの区切り・・・1月1日~同年4月1日
学年の区切り・・・・・4月1日~翌年3月31日
小学校の学年の区切りは「4月1日に始まり、翌年3月31日に終わる。」と学校教育法施行規則第59条にて定められています。
この点を踏まえ、なぜ4月1日生まれが「早生まれ」なのか見ていきましょう。
4月1日生まれはなぜ「早生まれ」なのか
3つの法律が関係していた
4月1日生まれが「早く生まれ」なのかは以下の3つの法律が関係していました。
① 学校教育法
② 年齢計算ニ関スル法律
③ 民法143条
順番に説明していきます。
①学校教育法
1つ目は「学校教育法」です。
学校教育法第17条第1項では「保護者は、子の満六歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満十二歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを小学校又は特別支援学校の小学部に就学させる義務を負う。」とあります。
引用元:文部科学省
上記の法律に加え、先ほど説明した「学年の区切り」をあわせると、「子供は満6歳に達した日の翌日以後、最初の4月1日から小学校に入学する」ということになります。
なんとなくまだスッキリしませんね(笑)
次を見ていきましょう。
②年齢計算ニ関スル法律
2つ目は「年齢計算ニ関スル法律」です。
ポイントは「満6歳に達した日」がいつのことなのか?ということです。
『年齢計算ニ関スル法律』に年齢の計算についてが定められています。
第1項・・・年齢ハ出生ノ日ヨリ之ヲ起算ス』
第2項・・・民法第143条ノ規定ハ年齢ノ計算ニ之ヲ準用ス
「生まれた日を1日目と考えて計算し、その計算方法は『民法143条』の考え方を使う」ということらしいです。
民法143条の考え方を見ていきましょう。
③民法143条
3つ目は「民法143条」です。「民法の143条」によると、
人は「誕生日の前日が終了するとき」=「午後12時」に初めて年を1つとるということになっています。
4月1日に誕生日の人は、4月1日午前0時ではなく、3月31日の午後12時に年をとると考えなくてはいけません。
つまり
「満6歳に達した日」=「6歳の誕生日の前日」
「満6歳に達した日の翌日」=「6歳の誕生日」
ということになります。
例えば、9月1日が誕生日の子は8月31日に満6歳に達するので、満6歳に達した翌日(6歳の誕生日)以後の4月1日、つまり次の年の4月1日から始まる学年の小学校に入学します。
ちなみに「翌日以後」はその日を含みます。
4月1日が誕生日の子は3月31日に満6歳に達するので、「満6歳に達した翌日(6歳の誕生日)以後」は翌年ではなくその年に始まる学年から小学校に入ります。
4月1日生まれの子は4月1日がまさに学年が始まる日に当たるので、早生まれに含まれるのです。
4月1日生まれがなぜ早生まれなのかわかったところで、次を見ていきましょう。
4月1日生まれは損?
よく「4月1日生まれは損だ」という声を聞きますが、本当に損なのでしょうか?
メリット・デメリットで考えてみましょう。
メリット
4月1日生まれのメリットにはこんな声がありました。
● 同学年で一番最後に歳を重ねるため、その分年齢的に若くいられる
● 定年が誕生日前日までなので長く働ける
● 大学浪人しても次の学年と年齢が一緒のため1年得した気分になれる
特に多かったのが「一番若くいられる!」との声です。
大人になると、このメリットは羨ましいやつですね。
デメリット
逆にデメリットには以下のような意見がありました。
● 同学年に比べて運動や勉強など出きることに差が出る不利(特に幼少期)
● 免許を取るのが同学年よりも遅い
● 子どもの頃に支給される補助金額が少ない
● 年齢や学年を説明するのがめんどくさい
● エイプリルフールとからかわれる
一番多かったのはやはり「同級生と差が出る」という声です。
ですがそもそも子供の成長事態、早生まれだろうが遅生まれだろうが必ず個人差があります。
同じ4月生まれの子と比べれば1年の差があると考えてしまいますが、いったいクラスに4月生まれが何人いるでしょうか?
4月1日生まれが学年を選べるはウソ!
4月1日生まれはどちらの学年に入るか選べるという噂がありますが、それは違います。
法律で決められているため、今も昔も学年を選ぶことはできません。
先ほどの学校教育法という法律ですね。
生まれた日時は母子手帳の「出生届出済証明」に、出産した病院・産院が記載します。その日時を出生届に記入するため、親が勝手に変えることはできないのです。
『双子の出産で日付をまたいでしまった』などの希なケースの場合考慮してくる医師もいると聞きますが、原則生まれた日時で記入されるとのことです。
「出生届出済証明」の改ざんは罪になりますので、自分では変えないように注意してください。
4月1日生まれの有名人
最後に4月1日生まれの有名人を紹介します。
● 桑田真澄さん(元プロ野球選手)
● 高橋克実さん(俳優)
● 大野雄大さん(Da-iCE)
● 伊藤エミさん・ユミさん(ザピーナッツ)
● アルベルト・ザッケローニさん(元サッカー日本代表監督)
● 丸山礼さん(お笑いタレント)
● スーザン・ボイルさん(歌手)
● ウソップ(ONE PIECE)
● にゃんちゅう(NHKのキャラクター)
4月1日生まれはなぜ「早生まれ」?まとめ
この記事では、
4月1日生まれはなぜ早生まれ?
3つの法律が関係していた!
と題してお伝えしてきました。
4月1日がなぜ早生まれなのかについては
① 学校教育法
② 年齢計算ニ関スル法律
③ 民法143条
以上の3つの法律が関係していましたね。
早生まれを気にする人も多いと思いますが、
子供の成長には必ず個人差があります。
「早生まれだから」にとらわれ過ぎず
子育てを楽しみたいですね。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。